すっかりご無沙汰になってしまいました。。。
12月に入って今日は31日!!ベランダの大掃除したかったんだけど、無理です。来年も頑張ります!ブログは続けたいです!よろしくお願い致します<m(__)m>
さてさて、約1か月前ぐらいに観てきましたので、もう映画館では公開していないかもしれません。でも配信でも見れるチャンスがあれば介護職の方はもちろん、たくさんの方に観ていただきたいです。但し、障碍を持っている方やそのご家族はどのように感じるか、というところはあります。
俳優陣は素晴らしかったです!こういう難しいストーリーは俳優の演技がアレだと観れないことが多いです。皆さんブラボーすぎるのですが、磯村勇人くん演じる残虐者、宮沢りえさん演じる主人公は圧巻だと思います。
だた観てから1か月ぐらい経ってしまって、シーンごとが鮮明ではなくメッセージの解釈が違っていたらすみません。。m(__)m
この映画のテーマになっているのは”見たくないものには蓋をしろ”という考えや、嘘、偽善というのがあると思いました。
特に印象に残っているシーンが2つほどあって(作品自体全部良かったですし、時間も早く感じました!)1つは宮沢りえさん演じる新人介護職員が磯村勇人くん演じる犯人と犯行前に対話するシーンです。
彼と話しているうちに新人介護職員(宮沢りえさん)が内なる自分と会話していくんです。
そこは印象に残っています。
自分の本当の気持ちは何なのか、弱さや強さを含めた自分とは何なのか?本当の自分を見つめるって怖い作業じゃないですか!弱いところは認めたくない。そのようなスリリングさ(怖さ)があってシーンを追うのに精一杯でしたので、内容をもう一度よく観たいと思うシーンです。
磯村勇人さん演じる犯人が優性思想をぶちかますシーンに対する宮沢りえさん扮する介護職員の反論は弱いのですが、それも狙っているのだと思いました!
もう1つの印象に残っているシーンは磯村勇人くん演じる犯人が犯行に及ぶシーンで障がい者の方々が次々と襲われているのに、声は一切入れていない、聞こえないしでした。血だとかの映像あったかもしれないけれども、とても静かに進んで行くんです。
それで、途中で犯人が割れたガラスで指を切るのですが、その時は「痛ッテー」とか言いながら痛がっています。
この対比は怖かったです。
障がいのある方たちは声もなく静かに亡くなっていくのに、犯人は少し指が切れたら騒ぐ。実際の事件があった現場ではどんなに恐怖が渦巻いていたか、叫び声やおぞましさで心の内はそのような静寂さではなかったはずです。
でも“映画として”、というのもあると思いますが、そのように残忍なシーンを出さずに犯人だけが自分の血を見て痛がる。
人は自分の痛みしか理解できないと言われているような気がしました。
相手の気持ちを汲む、思いやる、その立場に立つ。小学生の時から「今日の目標」で言われているようなことです。
でも大人になってもできない。いやむしろ子供の方が感じ取れているかと思う程、その人の立場や気持ちになって考えることは、できない。
月が映し出される美しい映像もありますが、この映画の中での”月“は影や鋭い凶器を連想させる、少し陰湿な印象です。映画を見た後は月に対する印象まで悪くなりました(笑)
でも私の一番好きな“月”の小話は
ある男は言った。「俺って取柄もないし、できないし、なんで存在しているのかな。」
するともう一人が言った。「そんなことは、わかんねぇけれど、別にいいんじゃない。
月だって、なんで存在してるか分からない。」
TikTokerのTAKUMAさんという介護福祉士の方も専門学校を卒業した後、身体障がい者施設で働いていたと言っていました。その時TAKUMAさんは施設で首から下は動かない、胃ろうで食事をし、一日中ベッドで過ごさなければいけない方と出会ったそうです。本当は言いたい事もいっぱいあるし、やりたい事もいっぱいあっただろうけれど、毎日を一生懸命に生きているのを目のあたりにしたそうです。それに比べて、自分はやりたい事や夢から逃げていたので、毎日毎日を一生懸命生きる、ということを学んだと言っていました。
どんなことからでもお互いに作用しあって、その人が笑顔でいられる時間が少しでも長くあればいいと思います。
そしてどんな人も最期はベッドで安らかに静かに、残忍な事件や事故ではなく満ち足りて死ねればいいのに、と切に思うのです。
読んでくださって本当にありがとうございました。