住居型施設の利用者様も、訪問介護の利用者様もどちらもなんですがほぼ皆さん、男性も女性もおっしゃるんですよ。
「生きていてもしょうがない。
早く迎えがくればいい。」
この言葉にどう声をかけたら良いのか、「また、そんなことっ!まだまだ長生きできますから元気だして頑張ってくだいさいっ」など言っていましたが、よくよく考えてみると配偶者と一緒に居る方は言っていない…と思います。
一人の方は皆さんよく後ろ向きなことをおっしゃっいます。
配偶者や兄弟、姉妹、友人との死別を経験した後の孤独感は計り知れないです。自分だけが生き残ってしまってというような言い方をされる方もいらっしゃいます。
私は92歳のおばあさんに「あなたも私ぐらいの年齢になると、そう思う(早く迎えが来て死にたい)と思いますよ!」と諭されました。
87歳のおじいさんには「何もすることがないから、生きていてもしょうがない」と愚痴られます。
身体は言う事きいてくれないし重い。どのくらいダルいかというと、私達がインフルエンザになった時ぐらい常に身体がダルいということを、初任者研修での先生が教えてくれました。
身体がそのぐらい辛かったら前向きな言葉も浮かんでこないかもしれない、と思います。
でも世の中には92歳でもエアロビしていたりプログラミングを習い始めるほど精力的なスーパーシニアだっています。
精神機能は個人差が大きいけれども、どのように接すれば精神機能の低下を少しでも防げるのだろうかと思いますね。。。
でも歳をとることは刑罰でもダメなことでもなくごく自然のことです。
エアロビをしているおばあさんを引き合いにして「ほら見て。頑張って!」と言うのも違うと思いますし、”生きてるだけでも本当に幸運なこと。どんな歳になっても老いぼれと言われたとしてもこんな歳になるまで生きてこれた、頑張ったあなたは素晴らしいんですよ。”ということを軸にいつもお声がけさせていただいています。
おじいさんが「ワシは何にも残せなかった。とるに足らない人生だった」と言われていた時は「何をおっしゃっているんですか。お子さんやお孫さんも残してるじゃないですか。沢山の人にも出会えて仕事をしたんでしょう!」と言うと、少しは響いてくれたようでした。
お孫さんがいる方だったので「おじいさんが最後まで一生懸命楽しそうに生きていた姿はお孫さんのこれからの生きる力になると思いますよ!」と言うと一番表情が変わって「そうかい?!」とおっしゃってくれました。
お孫さんのことが可愛くて好きでしょうがないという方はとても多いですよね。
お孫さんがいない、お子さんがいない方に響く声かけはまだまだ模索中ですが、世の中どうなっていくか見て行ってくださいよ!とニュースでなるべく明るいものを話したりしています。
あんまり興味が持てないニュースで話が続かないことも多いんですけどね。。
特に一人暮らしの高齢者の方でうつ病を発症してしまう方もいますので注意しています。
話や気持ち(愚痴)を聴くのも大切な仕事の内で、リアルで貴重な意見が聴ける場と思っていますし、特に一人暮らしの高齢者の方でうつ病を発症するリスクはなかなか高かった(15%ぐらいと聞いています)ので留意しています!